肌の生まれ変わり「ターンオーバー」のメカニズム
軽いかすり傷を負っても、何日か経てばかさぶたとなって剥がれ落ち、傷は消えてしまいます。これはなぜでしょうか?
実は私たちの肌は毎日少しずつ生まれ変わっています。この肌の生まれ変わりのことを「ターンオーバー」といいます。
ターンオーバーのメカニズムは以下のとおり。
まず、表皮の一番下にある基底層で新しい細胞「表皮細胞」が生まれます。この表皮細胞は形を変えながら肌表面へと押し上げられていきます。
上へ上へと上がっていくうちに角質細胞となり、最後には核のない死んだ細胞となります。私たちの皮膚表面は、実は死んだ細胞で覆われているわけです。
そして最終的に、角質細胞は垢となって剥がれ落ちていきます。
たとえ垢となって剥がれ落ちても、基底層では次々に新たな表皮細胞が生まれ続けているので、肌がなくなってしまうことはありません。
このように、ターンオーバーによる肌の生まれ変わりがあるからこそ、かすり傷やニキビの跡、シミが消えたりするのです。
文献によって所説ありますが、このターンオーバーのサイクルはだいたい28日周期といわれています。しかし、年齢を重ねるにつれターンオーバーは遅くなり、40代になると約40日かかってしまうなんて説も。
ただし、ターンオーバーは早すぎてもダメ。なぜなら、早いということはまだ育ち切っていない角質細胞が肌表面に露出することになるからです。
未熟な角質細胞では、十分なバリア機能を発揮することができず、外部の刺激などにも敏感になってしまいます。ピーリングやゴマージュのやりすぎには注意ですね。