化粧水の正しい使い方~保湿目的の考えを捨てる
「洗顔後はとにかく急いで化粧水を付けないとお肌が乾燥しちゃう」
「保湿のために化粧水はバシャバシャたっぷり使う」
多くの女性は、このような化粧水の使い方をしていると思います。でも、これって本当に正しいのでしょうか?
たしかに化粧水は、お肌にうるおいを与えるためのものです。付けるとしっとりもちもちになりますよね。
ただ、そのまま放っておけばいずれお肌は乾燥してしまいます。というのは、化粧水は中身のほとんどが水でできているから。
学生時代に勉強したとおり、水は空気中にどんどん蒸発します。ですから、化粧水をつけてもお肌が潤っているのは一瞬であり、しかも蒸発するときに肌にもともとある水分も一緒に連れていってしまうのです。
また、蒸発してしまう水がほとんどである以上、たっぷりつけてもあまり意味はありませんし、そもそも角層が吸収できる量というのも限られています。
使用量をケチるのもダメですが、バシャバシャつける必要もないのです。
化粧水は、その後のスキンケアのための土台作りという目的で使用しましょう。お肌に適度なうるおいがないと、その後につける美容液や乳液などがしっかり馴染まないからです。
けっして化粧水一本で保湿はできません。保湿はスキンケア全体で行なうものであり、化粧水=保湿という概念は捨てましょう。
欲を張るなら、セラミドやビタミンC誘導体など美肌にいいとされる成分が含まれる化粧水を選べばベストですね。
スキンケアの基本はとにかく保湿
お肌のかさつきやゴワゴワ、毛穴の詰まりや角栓(コメド)の発生、目元のちりめんジワ。
加齢に伴い、さまざまな肌トラブルに直面しますが、実はその多くは乾燥が原因であることがほとんどです。
お肌が乾燥すると、表面がカサついたりゴワついたりするのはわかりやすいですよね。小ジワなども、水分量が低下することで発生します。
また、乾燥が極端に進むと、肌はバリア機能をアップさせようと、みずから皮脂の分泌を行ないます。このサイクルが早まってしまうことで毛穴は皮脂過剰となり、いわゆるイチゴ鼻など頑固な詰まりになってしまうのです。
肌表面はテカリが気になるのに、内部の水分量が少ないインナードライ肌も、この皮脂過剰が引き金であることが多いですね。
スキンケアの基本は、とにかく保湿です。特に30代以降では、お肌に一定量のうるおいを常にキープする保湿ケアがとても重要になってきます。
適度な水分量をいつでも確保できていれば皮脂量とのバランスも取れるため、お肌は常に健やかな状態を保つことができます。
「夏はベタつきが気になるから、保湿はしなくてもいい」と考えている女性も多いかもしれませんが、これは危険です。
なぜなら、冷房が効いた部屋では、思いのほか肌の水分は蒸発するからです。特に事務職などでエアコンの効いた部屋で一日過ごすなら、きちんと保湿ケアをしましょう。
美肌に有効なビタミンC誘導体のデメリット
抗酸化や美白、毛穴の開きや黒ずみ改善、コラーゲンの生成促進などなど。
ビタミンC誘導体は、多くの肌悩みを解消してくれるとても有効な美肌成分です。特に、エイジングケアをしたい女性にとっては、ぜひとも取り入れたい成分ですね。
ただ、このビタミンC誘導体。優れた作用をもつ反面、やや使いづらいデメリット・欠点があります。
●刺激を感じる場合がある
美白化粧品に配合されているものを敏感肌の方が使うと、まれにピリピリとした刺激を感じることがあります。
ビタミンCには還元性というものがあり、この還元作用を利用して黒変したメラニンの色を薄めるのが美白化粧品。ただ、この還元という化学反応には刺激が伴います。
特に高濃度の化粧品を使うと、敏感肌の方はお肌が赤くなったり腫れたりしてしまうこともあります。
●乾燥する
ビタミンCには、若干ですが皮脂を抑える働きがあります。ニキビ化粧品は、皮脂量のコントロールをすることで新たなニキビをうまない効果が期待できるわけですね。
ただ、普段から乾燥ぎみの人がビタミンC誘導体を使うと、乾燥肌+皮脂量低下でより強い乾燥を招いてしまいます。年齢とともに肌自身が分泌する皮脂は減っていきますから、エイジングケアを目指す女性には悩ましいところです。
対策は、確実な保湿ケアをすること。化粧水でビタミンC誘導体を取り入れたら、乳液やクリームできちんとお肌を覆ってください。
また、最近のビタミンC誘導体入り化粧水には、乾燥することを見越して、あらかじめ保湿成分を同時配合しているものがあります。
選ぶ際は、ヒアルロン酸やビタミンE誘導体など保湿をサポートしてくれる成分が入っているかよく確認してみましょう。